起業のデメリットを考える

昨日は、「起業することが目的になっている」ことの悩みをつらつらと書いたのだけど、今日は、起業することについてのデメリットについて書いてみたい。これを考えておくことで、後々の後悔を低減出来るのでは、と思うから。

プロジェクトの金額規模が小さくなる

これは、大企業側の人からも、ベンチャー側の人からも言われること。確かに、今の担当プロジェクトは、ほとんどが数百億円以上の規模。すごくポジティブな言い方をすれば、国を超えてグローバルに、政府をも巻き込んだ仕事をしている。(ちなみに、個人的に社内のすごく嫌な点として、数億円レベルの案件を「そんな金額では何も出来ない」とか、億に満たない案件を「誤差」と切り捨てる雰囲気がある。)

でも。

僕は、案件の意思決定とか大事なところには、1ミリも、1%も絡んでいない。意思決定をするのは経営層の極一部だけで、その他大勢に求められることは、その意思決定をサポートするような情報を集めたり、資料を作ったりすること。(50を超えた部長やその下の課長クラスは、交渉など重要な場面を任されることもあるけれど、そこで求められるのは、偉い人の意向に沿うよう交渉すること、社内承認を取得する前に勝手なことを決めてこないこと。)

愚痴っぽくなってしまったけど、僕の動かしている金額は、残念ながら「数百億円×0%=0円」だ。例え僕がどれだけ反対したって、案件が止まることはないし、方向性が変わることもない。

退社すれば、案件の金額規模は小さくなるだろうけど、自分の貢献範囲が広がることで、「金額×貢献範囲」での満足感は今を超えられるのではと考えている。(それを確認するためにも、昨日書いた通り小さなプロジェクトをどんどん回していきたいと思っている。)

安定がなくなり、プレッシャーが出てくる

「会社行って座ってるだけでお金がもらえることの有り難みがよく分かるよ。」

会社を辞めた知人から冗談っぽく言われたこの言葉。 確かに今は、朝まで飲んで二日酔いで会社に行き、ずっとトイレにこもっていても、もらえる給料は変わらない。(逆に、朝からモーレツに働いても給料は変わらない。)こんなことが許されるのは、会社のおかげ。会社を辞めれば、自分の行動が全て。まさにDo or Dieの世界である。

この、今とは対極の世界に飛び込むことには勇気がいるし、飛び込んだ後は、今の生活を思い出して羨ましく思うことも間違いないけれど、それでも、チャレンジがない生活には不安を覚えてしまうのが、自分の性格みたい。これはどうしようもない。

自分の意見を言わないといけない

会社勤めも起業でも関係ないんでは?と思われるであろうこの点。

だけども現状、僕が今の会社で自分の意見を求められることはない。勿論、自分の意見を言えば上司は聞いてはくれるけど、「うん、そうだな、そういう考えもあるかもな」、以上、である。上司は、上の人の意見が絶対だと知っているから、あえてそれにチャレンジしたりはしない。僕も、そんな上司を見て、「空気を読む」ことを覚えていく。会社は減点方式だ。

会社を一歩外に出れば、そこは弱肉強食の世界。深い考えに裏打ちされた強い意志を持って、人と違う自分なりの意見を出して、それで人を納得させなければいけない。ぬるま湯にどっぷり浸かってしまった僕には、これは正直辛いこと。でも、これを乗り越えなければ自分がダメになっていくだけだ。

このブログを始めた背景には、そんな課題意識もあったわけだけど、今のところの自分の文章の尖り感のなさ、エッジの効いてなさは残念で仕方ない(笑)まぁこれが現状の実力だし、思考の整理にはなってるので、これは一歩ずつ頑張っていくしかない。

給料が下がる

ゆくゆくは今の何倍も稼げるようになると信じたいけど、一時的に給料が激減するのは間違いない。というか今がもらいすぎ。

家計簿を付けてみると、給料が今の半分ぐらいになっても問題なく生きるという実感はある。実際、飲み会以外のご飯は朝昼晩コンビニばっかだし。仮に起業に失敗しても、今の給料の半分ぐらいで業種にこだわらなければ、どこか拾ってくれるところはあるだろう、と楽観的に考えてもいる。勿論、一時的に凹んだ給料は将来がっつり取り返す、という気概はある。

ローンが借り辛くなる

家を買いたいとかそんな気持ちは全くなく、むしろ40年ローンなんて怖くて借りられないので、特に問題なし。

クレジットカードが作り辛い

パスタソースや水、本からシャンプーまで、ほとんどの買い物をAmazon楽天に依存している僕には結構な死活問題かも(笑)退社直前にカードを作っておこう。

 

色々書いたけど、将来、今の生活を捨てたことを後悔することもきっとあると思う。だけど、リスクを取らない後悔の方が確実に大きいし、ずっと悶々とし続けることには耐えられそうにない。

そうなると、後は、辞めた後の後悔をどれだけ小さく出来るか、つまり起業によりどれだけ充実した生活を手に入れられるか。そのための準備を出来る限り進めていきたい。

その他、お前これは考えとけよ、みたいなことがあれば、どしどしアドバイスもらえると幸いです。